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2016/09/27 13:13
それでは、各作品とコンテスト結果をお伝えしていきたいと思います。
【作品紹介】
No.1『ハロウィン女子会にどうぞ♥』 作:なかじま かほ
リボンが女の子らしいですよね。でも切り方が荒いせいか、よく見ると結構ホラーな感じが出ています。「女子会にどうぞ♥」と言われても、ちょっとお断りしたくなる逸品です。ただ、理由はありまして、かぼちゃのコンディションが悪くて途中で取り換えたので、必死で後れを取り戻そうとした結果です。結局、一番早く仕上げてお昼ご飯の準備を手伝ってくれました。どうもありがとう。
No.2『ラミパス ラミパス♪』 作:中嶋 絵梨子
こんなドクロマークを見せつけておいて、よくもまあ「ラミパス ラミパス♪」と名付けられたものだと、やや首をかしげてしまう作品に仕上がっています。見る者を困惑の闇へと誘う素晴らしい出来栄えです。360°に渡って、全て違う細工を施してあるのは素直にすごいなと思ってます。
No.3『10月31日の獅子』 作:岡村 真琴
利賀村では春祭りで獅子を舞う風習があり、それをモチーフにした作品です。最初の工程の掘り出しが十分でなかったため、鼻の穴から内容物が噴出するという凄惨な事件が起きましたが、展示までに何とか容体は回復したようです。目の細工は難しいはずですが、何気にキレイに出来ています。
No.4『ハロウィンパーティー』 作:かねこ しおり
シンプルなデザインですが、躍動感があふれています。ここでも前歯が折れるという事件が起きましたが、爪楊枝接着法という外科手術によって事なきを得ました。むりやり難癖をつけるなら、タイトルをもう少しひねってほしかったですねー。「そら、そうでしょ。」としか言いようがないからねー。
No.5『・・・え?』 作:Hyunsoo Lee
これは、なかなかの猟奇的な作品です。背筋が凍りました。ミニかぼちゃの顔のおとぼけ感に誤魔化されそうになりますが、下段真ん中の写真を見る限り、狂気に満ち満ちています。でもネコはスタイリッシュでかわいいです。
No.6『笑顔』 作:平木 隆太
人がせっかく良かれと思って伝えた「曲線のカットは難しいから、デザインに直線を入れ込んだ方が作りやすいよ」というアドバイスをことごとく無視した、曲線メインの意欲作です。振り返ってみると、一番楽しんでくれていたのは彼かもしれません。それが故かなと今では思っています。
No.7『スウィーツ召し上がれ!!』 作:五十峯 唯
技術という点で一番凝った仕上がりになっています。くり抜いたハートを髪飾りとして再利用するとか。目やリボンは、全部をくり抜いてはいないんですよね。「残しの美学」をここまで体現するアーティストが第1回から登場するとは想定外でしたね。
No.8『ある10月の晴れた晩に』 作:瀬底 まなみ
こちらも360°型の作品です。月、木立、コウモリといった「風景を描写」するという斬新な切り口です。実はコンテスト内容が詰め切れておらず、いきなりタイトルを付けることとなったのですが、それを聞いてから、ずーっと推敲していたようです。
No.9『メメント・モリ』 作:島田 剛志(透かし彫り師)
出ました、問題作。彼は何故、このようなモンスターをこの世に生み落としてしまったのか。いかなる宗教観、死生観が彼を支配しているのか。このバケモノを媒介として世に何を訴えたかったのか。望むらくは、彼がサイコパスではないことを。
全ての作品を紹介し終わりました。最後がきつすぎてグランプリを発表する気分ではなくなったので、第3部に回したいと思います。ご容赦ください。次回は最終回です。